インフィード広告とは、ソーシャルメディアやモバイルWebサイトに表示される広告です。スマートフォン版Yahoo! JAPANにて取り入れられているインフィード広告が有名です。
目次
特性
投稿に挟まれる形式の広告
インフィード広告とは、SNS広告(Social Media Marketing)とも呼ばれ、フィードという投稿(feed)の中に組み込まれる(in)形で配信される広告です。
スマートフォン版Yahoo!で取り入れられたことから認知度が急上昇した広告で、スマートフォン版Yahoo!のようにタイムライン型のコンテンツに挿入される広告と見なして差し支えありません。
現在では廃れつつありますが、ブログやニュースの投稿をフィードとして活用するRSSが流行りました。
このRSSの登場でフィードという概念が広まったとも言えます。
このフィードという用語はもともと英語から来ており、動物のエサや食べ物を与える際に使われ、そこから供給することの意味にもなっており、たとえば衛星から送られてくる映像を「satellite feed」と呼ぶことがあります。
広義の捉え方では、YouTubeに挿入される広告動画も、コンテンツの間に組み込まれるものなので同類と見なすこともできます。
ネイティブアド
インフィード広告はネイティブアド(Native Ads)とも呼ばれ、一般のコンテンツに非常にナチュラルに溶け込んで表示されます。
PPA(Pay Per Click、クリック課金制)であるにもかかわらずクリック率が高く、広告としての有効性が期待できるものです。
こうしたネイティブアドとされるものには他にもいくつかあり、GoogleやYahoo!で検索した際に検索結果に表示されるリスティング広告も広くはネイティブアドに分類されます。
またAmazonや口コミサイトなどで、評価などとは別に広告として上位に表示されるものも、ネイティブアドの一種としてカテゴライズされています。
「自然と一般コンテンツと同様に表示される」というタイプの広告を後半にネイティブアドと呼びます。
メリット
視界に入りやすい
インフィード広告のメリットはなんといってもネイティブアドであるため視界に入りやすい点です。
もともとフィードとはそのサービスでの主要なコンテンツであるので、その中に組み込まれているインフィード広告は目に留まることが多いのです。
ネイティブアドとしての利点が大きく表れていると言えるでしょう。
たとえばWeb広告として一般的なディスプレイ広告は、サイトの右側や下部などコンテンツとは別の箇所に表示するのが一般的でした。
主要コンテンツとは別物と認識されるので、こうした広告は視界に留まりにくいものでした。
「Banner blindness(バナー・ブラインドネス)」といってバナーなどの広告が不要な情報として、視界に入っていてもユーザーの意識に留まっていないという問題すら発生しました。
その点から比べると、広告の「見られる」という側面ではインフィード広告はとても成功しています。
新規ユーザーの獲得が見込める
インフィード広告ではクリック率の高さから、新しい顧客層を開拓できる可能性が大きくなっています。実際YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)では、一般的な広告よりクリック率・新規ユーザーの獲得、コンバージョン率が上がっていると明記しています。
(参考ページ:「インフィード広告」でスマホ版Yahoo! JAPANトップページに広告掲載 – Yahoo!プロモーション広告 公式 ラーニングポータル)
クリック率が高いという理由だけでも広告として利用するメリットがあるので、そこから派生して新規ユーザーが開拓できるというメリットも繋がっているのです。
デメリット
ユーザーが騙された気持ちになることがある
大きなインフィード広告のデメリットは、その特性上コンテンツの間に挟む形で表示されるので、広告を見るユーザーは通常のコンテンツだと認識することがとても多いものです。
しかしそれが広告であることに気づいたとき、ユーザーの中には「騙された」と感じる人がいてもおかしくありません。
バナー・ブラインドネスを避ける上でネイティブアドを利用するのはとても有用ですが、その反動として「騙された」という気持ちになる問題が起きているのです。
もちろん広告として明記してあるので、いわゆるステマと受け取られることは少ないでしょう。
CPCが高くなりやすい
インフィード広告ではCPC(Cost Per Click、クリックコスト)が高くなる傾向にあるともされています。そのため配信後のテストや調整などが必要になると言えるでしょう。
おわりに:ネイティブアドは優秀だが抵抗の予想もつく
インフィード広告はネイティブアドとしての有用性が高く、クリック率も優秀な広告であると言えます。
しかしその分、広告を忌避するユーザー層からは騙されたという印象をもつ人が出ることが容易に想定されます。
メリットとデメリットがネイティブアドであるという同じ特性に集中しているので、とても分かりやすい広告であるとも言えます。
しっかりと特性を認識した上で、齟齬のないように運用しましょう。